日本の固体ロケットは M-V が引退しておしまいと勝手に思い込んでいたので、次期固体ロケット構想が進んでいると聞いて正直驚いた。何故日本に固体ロケットが必要なのかは関係者には良く知られていることだが、確かにその目的のためには M-V は少しオーバースペックでもあるし、以下の機能もあった方が良い。また予定のミッションの多くを達成したはやぶさもまだ地球帰還の可能性があるのは凄いことだ。
打ち上げシステムの革新
M-Vロケットの内之浦での打ち上げ準備には手間と時間がかかります。新しい固体ロケットの研究では、単に既存技術を組み合わせるだけでは及ばない打ち上げシステムの革新、世界に冠たる運用性の向上を図ろうと計画しています。例えば、地上設備や打ち上げオペレーションにかかる時間を、M-Vロケットの4分の1程度になるようにコンパクト化。このために、ロケット搭載系の点検は機上で自律的に行い、地上系の手間を省きます。極端に言うと、世界中のどこにいてもネットワークを介してロケットの点検や管制ができてしまう、それもノートパソコン1台でできる、そのような世界をめざしています。射場に依存しない究極の管制システムです。新しい固体ロケットのこうした革新コンセプトは、未来のロケットのお手本になるものです。