大規模最適化問題、グラフ探索、機械学習やデジタルツインなど

旧名:最適化問題に対する超高速&安定計算

2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Excel で学ぶ OR :発売日

Excel で学ぶ OR はすでに入稿が終了したので、7月22日頃に書店に並ぶ予定です。 Excel で学ぶ OR Excelを使いながらORの具体例、数値例を学ぶ!! ORとはオペレーションズリサーチ(Operations Research)のことで数学・統計モデルを使って諸問題を解決し…

第14回情報論的学習理論ワークショップ

11月9日から11日までの間に以下の IBIS ワークショップが開催されることになりました。機械学習系の研究者が集うワークショップですが、最適化も強く関連していますし、最近では制御系、機械学習系との連携が増えてきています。 第14回情報論的学習理論ワー…

Turbo Boost on Intel Xeon X5670 その3

以下の計算機だが、16 ノード x 12 コア & Turbo Boost 時に以下のような爆音となる。しかし、16 ノード x 6 コア & Turbo Boost では、そんなにうるさくはない。もっと少ないノード数になると計算しているのかどうかわからないレベルの騒音となっている。 ○…

Barcelona 2048 コア v.s. Westmere-EP 192コア

SDPARA を以下の二つの計算機(Barcelona 2048 コアと Westmere-EP 192コア)で実行したときの速度の比較。環境等で異なる面も多いので参考程度の情報。それでもコア数で 10 倍以上差があっても Westmere-EP 192コア の方が速いというのは意外な結果になった。…

GbE 対 Myrinet

投稿中の論文の修正に関して幾つか再実験が必要なので、GbE と Myrinet-10G との性能差を以下のクラスタ計算機を用いて検証した。 ○ソフトウェア SDPARA 7.3.1 ○問題1:Be.1S.SV.pqgt1t2p.dat-s ○ GbE : 807.02秒 ○ Myrinet-10G : 785.65秒 ELEMENTS > CHOL…

Excel で学ぶ OR :最終校正

Excel で学ぶ OR (7月刊行予定:オーム社)の目次と内容。いよいよ最終校正の段階に入った。最後に”はじめに”を書いて追加した。いよいよページ数の変更は許されなくなり、ページ数は 336 ページで固定されることになった。 Excelで学ぶOR ・著者:藤澤 克樹 …

最適化と計算に関する最新の傾向 その2

以前にも同様のことを記事にしたことがあるが、最適化分野の研究及びソフトウェアに関する最新の傾向について以下に要点だけを記す。状況はどちらかというとより悪い方向に加速していて、日本の業界全体で見ると改善される可能性はほとんど無い。一方で、今…

とっても大きな SDP その8

以下の超巨大 SDP だが、新クラスタ計算機(opt)でも解いてみて、以前 SDPA クラスタで解いた結果と比較してみた。今回は少し精度を押さえて計算したので、反復回数は少し少なくなっている。反復回数や両クラスタ計算機のコア数を考慮しても、1コアあたりで…

最適化と計算に関する最新の傾向

アルゴリズムによる高速化と計算機による高速化が明確に分離(区別)することが出来なくなった. つまり最新のアルゴリズムでは最新の計算機アーキテクチャでの実行を前提としたものが増えてきている.計算量による理論的解析の優劣とソフトウェア実装後に計…

Turbo Boost on Intel Xeon X5670 その2

以下のクラスタ計算機は Turbo Boost で実験中。熱いのは空調でカバーできるのだが、あまりにもうるさい。Turbo Boost 切ったらもう少し静かになるのだろうか? Turbo Boost 中のビデオ:3GP 形式 15MB

計算やり直し その2

昨年、京大 T2K スパコンで実行した結果を再度解析中。データ量が非常に多いので大変だが、一番困るのはやり直しの実験が出来ないこと。 問題名 : H2O.1A1.DZ.pqgt1t2p.dat-s ○ 京大 T2K スパコン ○ELEMENTS : 25198.24秒 ○CHOLESKY : 284.34秒 ○全体:27523…

計算やり直し

Variational approach for the electronic structure calculation on the second-order reduced density matrices and the $N$-representability problemの論文の 23 ページにある以下の実験結果の中で 2048 コアを使用しているものは、京大 T2K スパコンで…

2011年度第1回 SCOPE講演会

2011年度第1回 SCOPE 研究会を以下の日程で開催することになりました。講演会の後は懇親会も予定しています。 ○2011年度 第1回 SCOPE 講演会 日 時 : 2011年7月9日(土)14:00~17:00 会 場 : 中央大学 後楽園キャンパス 6号館 4階 6410室 講演1 講演者 :…

SDPA クラスタ

これから夏にかけて電力使用の総量規制が厳しくなり、大学全体で規定電力使用量を越えた場合には罰金が課されることになっている。というわけなので、今後は研究室内のクラスタ計算機でどれだけ安定して長時間計算が出きるのか怪しくなってきた。以下の SDPA…

Node Interleaving

Dell の PowerEdge のマニュアルには Node Interleaving について以下のように書いてある。 Node Interleaving 対称的なメモリ構成の場合、このフィールドが有効に設定されていると、メモリのインタリービングがサポートされます。このファイルが無効(デフ…

Turbo Boost on Intel Xeon X5670

CPU Intel Xeon X5670 のデフォルトのクロック周波数は 2.93GHz となっている。Tubro Boost を使うために BIOS で Turbo Boost を ON にする(他にも幾つか設定が必要)。アイドル時には以下のように 1.6GHz 強ぐらいのクロックになっている。 1 台、2 CPU (1…

Excel で学ぶ OR

Excel で学ぶ OR (7月刊行予定:オーム社)の目次と内容。以下のように序章を追加した。 序章: OR とは? 1章: 数理最適化 2章: シミュレーション 3章: 交通のデザインとネットワーク理論 4章: 計画、運用のためのモデルとサプライ・チェイン最適化 5章:…

巨大 SDP(H2O)と計算結果 その 4

以下のブロック対角構造を持つ大きな SDP(量子化学の T2Prime 条件が付いた水分子(H2O)の基底状態でのエネルギー計算)に関する記事は過去にも何回か書いているので、例えばこちらなどを参照していただきたい。今回 SDPARA の最新バージョンを用いて、この問…

theta6.dat-s その2

theta6.dat-s という問題は以下のような大きさになっている。 4375 = mDIM 1 = nBlock 300 = bLOCKsTRUCT この問題は現在の計算機では小さ過ぎる問題なので、もう少し大きな問題を作成した。 12502 = mDIM 1 = nBlock 500 = bLOCKsTRUCT コア数を考えるとサ…

最適化理論の産業・諸科学への応用

今年の10月ですが、以下のワークショップが開催される予定です。場所は九州大学西新プラザまたは九大伊都キャンパスのどちらかでまだ確定していません。 最適化理論の産業・諸科学への応用 協力・文部科学省「平成23年度 数学・数理科学と諸科学・産業との…

計算と最適化の新展開研究部会特別セッション

先日の SCOPE つくば合宿では、特別セッションは作らないと言っておきながら、結局以下のように特別セッションを作ることになりました。他の研究部会も以下のように作る予定です。数理計画(RAMP)研究部会主催のワークショップがあるそうですが、RAMP 幹事の…

2011年度第1回 SCOPE講演会

2011年度第1回 SCOPE 研究会を以下の日程で開催することになりました。詳細が決定しましたら随時連絡します。講演会の後は懇親会も予定しています。 ○2011年度 第1回 SCOPE 講演会 日 時 : 2011年7月9日(土)14:00~17:00 会 場 : 中央大学 後楽園キャン…

Gurobi 4.5.1

GUrobi 4.5.1 がリリースされたので、4.5.0 と少しだけ比較実験を行なった。これだけの実験だと詳しいことはわからないが、4.5.1 では性能面でも向上しているようだ。 ○問題 rol3000.mps (MPILIB2003) Gurobi 4.5.0 : 30.95秒 Gurobi 4.5.1 : 27.12秒 ○問題 …

theta6.dat-s

theta6.dat-s というベンチマーク問題は SDPLIB に含まれている。元問題はグラフの theta 関数の値を求める問題で有名なサンドウイッチ定理と関係がある。今までこのブログでもこの問題を何回も扱ってきた。1998 年当時は大きな部類に属していた問題だったが…

Handbook of Semidefinite, Conic and Polynomial Optimization

Handbook of Semidefinite Programming という 2000 年に発行された半正定値計画問題(SDP)のハンドブックの続編が出版されることになった。 Handbook of Semidefinite, Conic and Polynomial Optimization: Theory, Algorithms, Software and Applications (…

SDPARAに関する比較 その2

前回の続きで投稿中の論文の修正のために幾つか再実験を行なった。以下の実験では GbE と Myrinet-10G による性能差を調べている。 ○ソフトウェア SDPARA 7.3.1 (投稿中の論文で用いているバージョンは 7.3.1) ○問題 Be.1S.SV.pqgt1t2p.dat-s SDPARA + GbE :…

SDPARAに関する比較

投稿中の論文の修正に関して幾つか再実験が必要なので、少しだけ SDPARA(SDPA) に関する比較実験を行なった。 ○ソフトウェア SDPARA 7.3.3 と SDPA 7.4β ○問題 Be.1S.SV.pqgt1t2p.dat-s まずは OPT クラスタ計算機(16 ノード x 12 コア = 192コア)で実験を…

特集  クラウドとアナリティクス

オペレーションズ・リサーチ 6月号 Vol.56 No.6 2011 は以下の特集号となっている。クラウドの世界はほとんど何でもありなので、わかりやすく実用的な成果物を出すことが必要とされている。 特集 クラウドとアナリティクス 特集にあたって 恐神貴行 クラウド…

Fedora 15

Fedora 15 がリリースされたので、Fedora 14 のマシンは preupgrade コマンドを用いて 14 から 15 に upgrade した。Fedora 15 では以下のように GNOME3 が採用されて見かけやインターフェイスが大きく変更されている。 GNOME 3 KDE 4.6 XFce 4.8 RPM 4.9 Li…

SDPA と CSDP その2

某論文で SDPA 7.3.0 と CSDP 6.0.1 の実験結果が掲載されていたので前回は別の問題を使って追試を行なったのだが、今回は同じ問題を入手することができたので再度実験を行なった。どのようにソースからコンパイルしたのかわからないが、この論文のような SD…