随分昔にここでも書いたのだが、Ninf-G は通信機構に Globus Toolkit の Globus-IO を用いているので、そのことがユーザに対する普及の妨げの大きな要因になっている。
つまり Ninf-G を使うためには、Globus Toolkit もインストールする必要があるので、そのノードに Global IP を割り当てて多くのポートを外部に対して開ける必要がある。よってプライベート IP の環境では使用できないし、大学の情報基盤センターのような場所でないと昨今の事情を考えると多くのポートを開けることは大変困難である。よって Ninf-1 と比較すると Ninf-G はほとんど使用していない(Ninf に関しては最古参のユーザの一人であることは間違いないが)。そこで現在開発中の Ninf-G Ver.5 ではリモート通信部を通信プロキシと呼ばれる別プロセスにすることで、コア部分を外部ライブラリ非依存になった。つまり Globus Toolkit が無くても利用可になった。
現在では一部性能低下が見られるようだが、いずれ解決されていくだろうし、個人的にはこちらの方が良い。また GridRPC API が OGF の標準化を通ったようだ。