UltraSPARC T2
世界最速のプロセッサは何だろうという話になるが、サン・マイクロシステムズでは世界最速のコモディティプロセッサは UltraSPARC T2 と発表している。だから UltraSPARC T2 は Cell や Tesla といった特殊用途向けのカスタムプロセッサと比較しても意味が無いのかもしれないが、汎用的な用途では Intel の Itanium よりも高速としている。このプロセッサは非常にシンプルはコアを8つ搭載していて、一つのコアは 1 クロックで 1 命令しか実行できない実行ユニットがデュアルの構成になっている。つまり Core 2 系のように IPC を上げようとするプロセッサとは対極にあるが、それによってダイサイズを抑えることに成功している。また1実行ユニットに対してスレッドセレクタが4つのスレッドからなるスレッドグループを担当していて、極力実行ユニットが遊んでいる時間を減らす工夫が入っている。明らかにベンチマークでは SPEC CPU 2006 int/fp ではなく SPEC CPU 2006 int_rate/fp_rate の方を狙った設計になっているが、これもソフトウェアの対応によっては高性能が出るようになるだろう。