Gurobi 4.5.2 がリリースされた。以下のように性能面においては大きな差は見られない。下記に主な変更点を掲載しておいた。
○問題 rol3000.mps (MPILIB2003)
Gurobi 4.5.0 : 30.95秒
Gurobi 4.5.1 : 27.12秒
Gurobi 4.5.2 : 28.08秒
○問題 S-20-20-2-3.mps(ロットサイズ決定問題)
Gurobi 4.5.0 : 58.74秒
Gurobi 4.5.1 : 57.12秒
Gurobi 4.5.2 : 55.82秒
○問題 gmpl-10-0.2.mps (仮想マシンマイグレーション問題)
Gurobi 4.5.0 : 365.23秒
Gurobi 4.5.1 : 348.50秒
Gurobi 4.5.2 : 372.57秒
○計算サーバ : (4 CPU x 12 コア = 48 コア)
CPU : AMD Opteron 6174 (2.20GHz / 12MB L3) x 4個
メモリ : 256GB (16 x 16GB / 1066MHz)
OS : Fedora 15 for x86_64
◯ Gurobi 4.5.2 での変更点
・オンラインでライセンスを取得するコマンド 'grbgetkey'が、一部のファイアウォール環境でも機能する機能拡張
・LPファイルへ 230字を超える ‘name’ を書けるように改善
・Pythonインターフェイスで、値一定のクラス(Params, Attrs, Errors)の値をユーザが変更できないように改善
・同じ係数に0を複数回設定する時のモデル修正機能の改善
・密な列を多く持つモデルが内点法においてクラッシュすることの改善
・Windows上で、20億より多数の非ゼロ項を持つ係数行列が、内点法でクラッシュすることの改善
・内点法でCrossover=0の時、メモリリークが起きる可能性の改善
・同時処理(concurrent)LPアルゴリズムで、5より多いスレッドを使うと、実行可能モデルを実行不可能と判定してしまうことの改善
・パラレルIISにおいて、一部のスレッドを使わないことによるパフォーマンス低下の改善
・最適化が停止後再開された時、MIPの対称性検出において、小さなメモリリークが発生することの改善
・C++インターフェイスにおいて、未定義だった引き算の多重定義(overload)を追加
・ログにおいて、誤った経過時間(elapsed time)が記録さることの改善