新宿

1968~72年ごろの新宿の特集(新宿が熱かった頃)というので、都市出版の東京人という雑誌を買ってみた。子供のころは東京出るときは基本的に新宿駅に電車で到着したし、学生時代も近くで過ごしたので、大変親近感のある町だ。何故1968年ごろなのかというと、この頃に段々銀座などから人が新宿に移動してきて副都心として脚光を浴びるようになってきたからである。
手元に Book Off で見つけた山田書院の”日本の旅 16 東京”という写真集があって発行年月日が書いてないのだが、おそらく1970年ごろの出版だと思う。この本の180ページに作家の岩川隆氏の解説(東京盛り場ぶらぶら)があって、当時の新宿ー銀座ー渋谷ー池袋ー上野ー浅草の雰囲気を知ることができる。この頃から地方からの観光客が銀座などよりも新宿に訪れるようになり、全学連なども新宿駅を襲い、べ平連も西口地下広場を占領するようになったとある。
この頃の映像が無いかと思って探していたら、昭和ニッポンという DVD が発売になっていた。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062747359/qid=1120294901/sr=8-11/ref=sr_8_xs_ap_i11_xgl14/250-9501250-0354653
この15巻には、1968年10月21日の国際反戦デーの新宿争乱の映像も入っている。意外に新宿駅や東口の雰囲気が変わっていないので驚く。よくまあここまでの乱暴狼藉を警察も許していたと思っていたら、当時の世論は割と学生寄りだったようで、序々に行動が凶暴化、凶悪化するに従って世論の支持を失っていったようだ。あれだけ暴れて結局何がしたかったのだろうか? 親の金で遊んでいる大学生ごときに日本が変えられると思ったのだろうか? 多くの人は深い思慮もなく、雰囲気と勢いでぶつかっていったと思う。
この後、ご存じの通り新宿西口は超高層時代を迎え新宿も新時代を迎えていく。現在でも変わり続けている。近い内に新たに地下鉄や首都高速も開通するし、東北新幹線の延長に伴って地下に新幹線の新駅の開設予定もある。